アダルトビデオと人権

アダルトビデオ出演強要問題について考える

最終更新日:2017年8月16日

アダルトビデオに強制出演させられた女性が訴えを起こした事件がありました。

YAHOOニュース:AV出演強要被害 テレビ出演を偽装しての撮影、出演者が自殺したケースも

大いに、あり得る話だと思います。

私は恥ずかしながら、少年の頃少しだけ裏の世界に片足を突っ込んでいたことがあります。
性産業ではないですが。
そのとき痛感したのは、人の痛みや権利などまったく考慮しないし、そのことをなんとも感じない人間が一定数いるという事実です。

擁護する側のAV女優の発言も話題になりました。
そんなことはない、私は自分の意思で喜んでこの仕事をしているし、まわりでもそんなの見たことない、といった趣旨でした。

その心意気は立派ですが、業界全体が健全であるという論拠にはまったくなりません。
自分が働いている業界には、超絶ブラック企業なんて一切無い、違法なことをしている企業なんて無い、と言い切れないのと同じでしょう。

少なくても、未成年者が出演しているのはおかしい。
未成年者は、日常の買い物等以外の契約を単独で結ぶことは制限されています。
一度出演してしまったら、一生残る契約に保護者の同意が不要であるなんてことはありえません。
未成年者の出演を禁止するか、成人年齢を18歳に下げる必要があります。

「穂花」さんという芸名で活躍した元AV女優さんが、AV出演強要と壮絶な過去を綴った自叙伝がかつて話題になりました。
穂花 「籠」―BIOGRAPHY OF HONOKA

AVに出演する方は、まだ若く社会経験も乏しく、AV出演は周囲に相談できる性質のものでもありません。
経験豊富な大人がこのような女性を騙したり出演するように仕向けることは、それほど難しいことでは無いと思われます。

本人の自由、自己責任、という考えが日本では強いですが、
貧困や精神疾患等の問題を抱えていることも多いでしょう。
事実上選択の自由がなかったという状況はいくらでもあります。

現代社会は、一度出演すれば一生消えることがない、インターネットの社会です。
真に本人の自由意志であればまったく問題ありませんが、そうではないケースも多いのではないかと思います。

グローバル社会の一員となった日本は、まだまだ人権後進国です。
「人身取引根絶の最低基準を満たさない国」
人身取引の国際基準で、先進国の中で唯一このランクに日本はあります。

アダルトビデオをはじめとして、性産業全体の見直しが必要ではないでしょうか。

そこで働く女性は、「そこで働くしかない女性」であってはなりません。
貧困対策として性産業を置くことはできません。
また、性犯罪の抑止として性産業をおくことも間違っているでしょう。
そのために犠牲になる人物がいる以上、そのような政策は認められません。

法規制と、国民一人一人の意識改革が必要であると思います。

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